なぜ痩せる!?“ケトジェニックダイエット”のメカニズム!! その②

栄養

こんにちはー!タニトです!

前回に引き続き、ケトジェニックダイエットについて書いていきたいと思います。

今回は、「4つのルール・BHBってなに?」についてお話させていただきます。

では、早速いきましょう!

押さえておきたい4つのルール

ケトジェニックダイエットには、これを守らないと上手くダイエットを進められないというルールのようなものが大きく分けて4つあります。

 ルール1 アンダーカロリーにする

まず、1つ目は、摂取カロリーは必ずアンダーカロリーにするということです。

様々なメディアの中には、「糖質をしっかりと制限していればカロリーはいくら摂ってもOK!」というような事をいっているものもありますが、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回っている状態で体重が落ちていくとうことは基本的にありません。

なので、消費カロリーよりも摂取カロリーは少なくする必要があります。

しかし、カロリーを削りすぎてしまうと、ホルモンバランスの崩れ、判断能力や集中力の低下など身体的・精神的な様々な不調が出現してしまいます。

ですので、アンダーカロリーは500kcal程度迄を目安に、最低でも総消費カロリーの7割は必ず摂取することをおすすめします。

自分のおおよその消費カロリーが知りたい方は、ネットで検索していただけると簡易計算ツールがすぐに出てくると思うので、試してみてください。

 ルール2 脂質はしっかりと摂る

2つ目は、最低でも総摂取カロリーの60%は脂質で補うということです。

どうしてかというと、ケトン体のメイン材料となるものの1つが脂質だからです。

しかし、ダイエットのド定番である脂質制限をされていた方からすると、60%も脂質を摂るのは、物凄い罪悪感に苛まれてしまうと思います。

僕も経験者の1人ですので、その気持ちはとてもよく分かります。

ですが、ここで脂質を下手に抑えてしまうと身体をケトーシスの状態にもっていくことが出来ないということになってしまいます。

ケトジェニックダイエットの最も多い失敗パターンが、この脂質を抑えてしまうところにあると思いますので、ここは勇気を持って最低60%は摂取するようにしましょう。

 ルール3 糖質はしっかりと切る

3つ目は、糖質の摂取は総摂取カロリーの5%未満にするということです。

糖質の摂取は緩やかに制限していこうとされる方もいるかもしれませんが、緩やかにすればケトーシスの状態に入るまでにかなりの時間を要してしまいます。

10%くらいから始めてもいいのですが、どうしてもケトーシスに入るまでに時間がかかってしまうので、個人的には一気に5%未満に落とす方を推奨します。

 ルール4 飽和脂肪酸の摂取基準は気にしない

4つ目は、飽和脂肪酸の摂取上限は無視してもいいということです。

厚生労働省が発表している食事摂取基準では、「飽和脂肪酸の量は総摂取カロリーの7%未満に抑えてください」と記載がされていますが、飽和脂肪酸を7%未満に抑えてしまうとケトジェニックダイエットは成立しなくなってしまいます。

なので、ケトジェニックダイエットにおいてはこの摂取基準は無視していただいて構いません。

BHBってなに?

普段から習慣的にたくさん糖質を摂られている方が、明日からケトジェニックダイエットを始めるとなった場合、ケトーシスに入るまでにどうしても時間がかかってしまいます。

なぜなら、糖を主なエネルギーとして利用するような状態に身体が慣れてしまっているということと、摂取した糖がグリコーゲンという形でたくさん体内に残っているからです。

この状態の場合、ある秘密兵器を使うことでケトジェニックダイエットを効率的に進めていくことが可能になります。

その秘密兵器とは一体なんなのかというと、BHBというサプリメントです。

このサプリメントの中身は外因性ケトンというもので、要は外から摂ってくるケトン体です。

BHBはβヒドロキシブチレートの略なのですが、この名称…何かに似ていると思いませんか?

そうです。

以前に記事で紹介したHMBに名前がそっくりなんです。

おさらいしておくと、MHBはβヒドロキシβメチルブチレートの略称です。

つまり、HMBからメチル基が外れたものがBHBになります。

名前は似ていますが中身は結構違うので、なんとなく似ているんだな~程度に思っておいてください。

このBHBというのは、前回ブログにてお伝えをしたケトン体と呼ばれる3つのものの内、最も比率が多いヒドロキシ酪酸に当たります。

つまり、このヒドロキシ酪酸というものを直接摂取するサプリメントなのです。

ではなぜ、BHBが必要になってくるのかというと、習慣的に糖質を摂っている方というのは、脂質とたんぱく質からヒドロキシ酪酸を作るという能力が備わっていないからです。

この状態から、糖質の摂取を制限することでヒドロキシ酪酸を作る能力を備えていきたいのですが、いきなりこの能力を引き上げることは難しいのです。

なので、ヒドロキシ酪酸を作る能力が備わるまで、足らない分は外からサプリメントとして補うことで効率よくケトジェニックダイエットが進むというところに繋がるのです。

摂取量としては、人によって異なりますが、1日に2g~多くても10gぐらいとされています。

摂り方としては、1回で摂るよりも2~3回など複数回に分けて摂取していただいた方が効率よくケトーシスに移行することができます。

というところで、今回はここまで!
次回の記事では、「メリット・デメリット」についてお話させていただこうと思います。
では、また!

前回記事はこちらから→なぜ痩せる!?”ケトジェニックダイエット”のメカニズム!!その①
次回記事はこちらから→なぜ瘦せる!?”ケトジェニックダイエット”のメカニズム!!その③

参考文献

  • [1]Ketogenic diet for obesity: friend or foe? Paoli A.(2014)
  • [2] Ketogenic diet for epilepsy treatment.Sampaio LP.(2016)
  • [3] New insights into the mechanisms of the ketogenic diet.Boison D.(2017)
  • [4] History of the ketogenic diet.Wheless JW.(2008)

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