いる?いらない?”水素水”の真実!! その①

栄養

こんにちはー!タニトです!

今回は、水素水についてお話させていただこうと思います。

水素水というと、2016年くらいにブームが起きていたのかなと思いますが、フィットネスジムを中心にオフィスなどでもウォーターサーバーを置いているところを見かけるようになりました。

しかし、水素水は「健康に良い」と言われていたりもしますが、「いやいや、効果ないでしょ」と言われていたりもします。

では実際にはどうなのか?というのを科学的根拠に基づいて説明が出来るという方は、そこまで多くないと思いますので、今回の記事ではその辺を明確にして、水素水は買う必要があるのか、ないのかというところも深ぼっていければと思います。

本題に入っていく前に、まずは前回ブログのクイズの答えから発表したいと思います。

正解は~~~~~~~

3番の“縞模様がはっきりしているものほど美味しい”でした。

これは正解した方も多くいたのではないでしょうか?

では早速、水素水について書いていこうと思います。

結論:水素水はいる?いらない?

水素水はいるのか?いらないのか?結論から言うと

いらないと思います。

しかし、誤ったご理解をしてほしくないのですが、多くの場合において、水素水を購入する必要はないと個人的に判断をしていますが、水素水の効果が絶対に100%ないと言っているわけではありません。

ではなぜ、購入する必要がないと判断しているのかというと、理由は大きく3つあります。

1つずつ説明をしていきます。

水素水が不要だと思う理由3選

 1.科学的根拠に裏付けされていない

まず、1つ目は科学的根拠に裏付けをされていないということです。

先ほどもお伝えをしましたが、水素水は全く効果がないのか?と言われると、ないとは言い切れません。

しかしながら、効果があるのか?と言われたときにも、それを裏付けるエビデンスがないので、はいとも言えません。

つまり、効果がないとも、あるとも言えないのが現状なのです。

実際に2007年には、“Nature Medicine”という雑誌に掲載された論文で、水素はあらゆる疾病の根源となる活性酸素を還元することによって無害化する働きがあると発表がされています。

ですが、水素というのは、水に溶けにくい物質で、水に溶けた状態で身体に取り込んでいくことが難しい為、摂取方法はしっかりと考えなければいけません。

そんな中でも、医療用医薬品として認められているものに関しては、脳で問題が起きた際に発生するような、ヒドロキシラジカルをはじめとする活性酸素を除去する働きがあるということが、いくつかの論文で記載をされていて、パーキンソン病や認知症のアプローチとして使用されているものもあります。

なので、ある特定の栄養素や食品・食材に効果があると言うためには、医薬品区分に入っている必要があるのです。

現状、市販されている水素水は、食品区分であり、特定保健用食品や機能性表示食品にも含まれていないものが殆どです。

その為、水素水を摂取することによって健康やダイエットに効果がありますということは法律的にも言うことが出来ないのです。

 2.実際にどれくらい吸収されるのかというところが懐疑的

2017年に消費者庁主導の元、国民生活センターにより、市販されている水素水の中に水素が入っているのかどうかというテストが実施されました。

その結果、水素が検出されなかった商品が多かった為、消費者に注意を呼び掛ける事態となりました。

このテストでは、容器に入っている水素水商品を10商品選んで、その中の水素が消費者の手に届く段階において、ちゃんと含有されているのかがテストされました。

10商品中、3商品はパッケージに記載されている量の水素含有を認めましたが、残り7商品は記載量よりも少ない、もしくは全く含有されていませんでした。

言わずもがなですが、水素という物質は非常に小さいです。

なので、例えばペットボトルの素材であるポリエチレンテレフタレートという分子があるのですが、その分子の隙間は水素分子よりも大きいので、ペットボトルに入れていても、工場で出来た商品が発送されて消費者の手に届くまでの間に水素が少しづつ抜けていってしまうということになります。

そこで、現在市販されている商品は、アルミのパウチが主流になっているのではないかと思います。

しかし、スポーツジムやオフィスなどにあるものを見てみると、コップでウォーターサーバーから注ぐようなものも結構目にします。

そういったものに関しては、工場で様々な技術を駆使して水素をサーバーに入れたとしても、実際に飲むときにどのくらい身体に入っていくのかというところはかなり懐疑的です。

 3.細胞が酸化する前に活性酸素を除去できるのかが懐疑的

研究報告を見ていると水素の還元反応によって活性酸素が取り除かれました!といった報告は多くあるのですが、その殆どは試験管内でのお話です。

試験管内と生体内では全然反応が変わってくるということは往々にしてあります。

少し想像していただきたいと思うのですが、運動やもっと言うと呼吸によっても活性酸素というのは適時産まれます。

そして、身体の中に生まれたその活性酸素が細胞に反応し、細胞を酸化させてしまうまでにかかる時間はどれぐらいだと思いますか?

これが例えば1時間ありますという話であれば、体内に浮遊している活性酸素に水素が結びついて、除去してくれるのを待てばいいのですが、基本的に産まれた活性酸素というのは、直ちに近くの細胞に反応し、酸化反応を起こしてしまいます。

ですので、よく水素水を売るセールスマンとかが使う「活性酸素を除去できるので身体を酸化から守ることができますよ!」みたいなフレーズには少し思うところがあって、活性酸素が産まれてから細胞を酸化させる前に水素と反応してそれを除去できる確率がどれくらいなのかというと、ここに関してほぼ確実に除去できるという風には言えないんじゃないかなというのが僕の考えです。

というところで、今回はここまで!
次回の記事では、「実際の研究と結果・摂取判断はどうするか」についてお話させていただこうと思います。
では、また!

前回記事はこちらから→「運動能力を向上”シトルリン”の能力!! その③
次回記事はこちらから→「いる?いらない?”水素水”の真実!! その②

参考文献

[1]Hydrogen Rich Water Consumption Positively Affects Muscle Performance, Lactate Response, and Alleviates Delayed Onset of Muscle Soreness After Resistance Training.Michal Botek(2021)
[2]Acute pre-exercise hydrogen rich water intake does not improve running performance at maximal aerobic speed in trained track and field runners: A randomized, double-blind, placebo-controlled crossover study.Michal Valenta(2022)

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