僕の大好物“サツマイモ”を深ぼる!! その①

食材

こんにちはー!タニトです!

今回もまた一つ、栄養の知識を増やしていきましょう!

今回は、僕の大好物でもあるサツマイモについてお話させていただこうと思います。

僕のブログを見てくださっている方の中には、今現在ダイエットを頑張っているという方も多いのかなと思います。

ダイエットを進めていくにあたり、炭水化物の種類を白米で行うのかそれとも玄米で行うのか、以前にブログ内でもご紹介したオートミールで行うのか、はたまたサツマイモで行うのか、何を主軸に行っていくのかを考えられる方はたくさんいらっしゃると思います。

そんな中でも今回は、サツマイモを主軸にしてダイエットを進めていくことのメリットなどを栄養学的な視点からお話していきたいと思います。

本題に入っていく前に、まずは前回ブログのクイズの答えから発表したいと思います。

正解は~~~~~~~

3番の片頭痛でした。

米国神経学会および米国頭痛学会のガイドラインでは、コエンザイムQ10はおそらく有効であり、片頭痛予防のために検討される可能性があるとされています。

では早速、サツマイモについて書いていこうと思います。

サツマイモの特徴

 GI値が低い

GI値というのは、同量の炭水化物を摂取した際の血糖値の上昇のしやすさを示す指標です。

この数値が高ければ高いほど、血糖値が上がりやすいということになります。

血糖の濃度が上昇すると、それに反応して膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。

そして、インスリントランスポーターという輸送体によって、糖やアミノ酸などが細胞内に取り込まれていくのですが、このときに脂肪酸も同じように取り込まれていきます。

なので、その取り込みが一気に大量にされないように、血糖値を急激に上げすぎない低GIなものを選択し、吸収を緩やかにしていくことがダイエットには効果的とされています。

では、このサツマイモのGI値がどのくらいかというと、55になります。

GI値55と聞いても、低いのかどうかなかなかピンとこないかと思いますので、比較対象となるものをいくつか挙げてみます。

白米:88 食パン:91 玄米:56 蕎麦:59

これを見ると、ダイエット食の王道である玄米とほぼ同じくらいのGI値であることが分かります。

ちなみに、サツマイモは根菜類に分類されるのですが、同じ根菜類の仲間である、ジャガイモやニンジン、ヤマイモのGI値がどのくらいかというと、

ジャガイモ:90 ニンジン:80 ヤマイモ:75

となっています。

なので、こういった根菜類の仲間と比較してもGI値という観点においては非常に優秀といえると思います。

 腹持ちが良い

サツマイモ100gにおけるマクロ栄養素(PFC)の内訳を見ていきます。

エネルギー:132kcal タンパク質:1.2g 脂質:0.2g 炭水化物:31.5g

対して、白ご飯100gの内訳は

エネルギー:168kcal タンパク質:2.5g 脂質:0.3g 炭水化物:37.1g

これを見ると、同じ量を摂取したとしても、白ご飯に比べサツマイモはタンパク質が約1g、炭水化物が約6g程少なく、その分カロリーも低いことが分かります。

にもかかわらず、腹持ちが良いということは、水分が多く含まれているということになります。

なので、ダイエット中にどうしても空腹感に耐えられないという方に対しては非常に頼りになる食材になるのではないかと思います。

 ビタミン(ミネラル、食物繊維)が比較的多く含まれている

ビタミンE・ビタミンB6・ビタミンC・βカロテン・食物繊維(セルロース)・カリウムなどが多く含まれているのですが、これらの中でも、特徴的にサツマイモに多く含まれているのがビタミン系です。

ビタミンの中でも特に、ビタミンB6やビタミンCがその代表格に挙がるかと思います。

ビタミンB6は、摂取した物を代謝してエネルギーに変換していく際に使われていく栄養素になります。

そしてビタミンCやβカロテンは、抗酸化作用の高い栄養素として知られています。

では、分かりやすくどのくらいの量が含まれているのかというと、リンゴとサツマイモを同じ量で比較した場合、リンゴに含まれるビタミンCの6~7倍の量がサツマイモには含まれていることがわかっています。

次に、セルロースですが、これは水溶性の食物繊維で、ダイエットをしているしていないに関わらず、お腹がゴロゴロしたり便秘ぎみである方に対しては、水溶性食物繊維を多く摂ってくださいと言われたりします。

セルロースは、サツマイモに含まれるヤラピンと同様に便秘解消に寄与してくれるのです。

ちなみに、このヤラピンはサツマイモのみに含まれる栄養成分で、特にサツマイモの皮の部分に多く分布しています。

また、実際にサツマイモに含まれている水溶性食物繊維の量としては、物凄く多いというわけではないのですが、他の炭水化物と比較すると多い方だと思います。

最後に、カリウムですが、減量末期の方なんかで身体を出来るだけドライな状態にしたい、水分を極力切っていきたいといったときに水分を外に排出してくれるような働きを持っています。

また、減量末期でエネルギーや電解質が不足しがちな状態で、筋肉が攣ったり、痙攣してしまうような状況を改善させるためにも、このカリウムは寄与しますので、疲弊している身体へのサポート機能という面でも、カリウムが入っているというのは他の炭水化物と比較して、一つ有益なポイントではないかと思います。

ちなみに、カリウムだけでいうと実はバナナのほうが優秀です。

ダイエットに関する研究と結果

ここでは、肥満につながる要因に対する、白サツマイモを使ったミールリプレイスメントの影響を解明するために、58人の実験対象者の体重管理に対する白サツマイモの影響を評価したランダム化比較試験がありましたので、ご紹介したいと思います。

ミールリプレイスメントというのは、カロリー管理された手軽な栄養摂取を可能とする出来合いの捕食のことをいいます。

そして、白さつまいもは、ブラジル、日本、台湾の伝統医学で使用されている、健康的な炭水化物源になります。

参加者は、1日2パックで合計132gの白サツマイモ(Aグループ)または通常の食事(Bグループ)を8週間摂取しました。

8週間後、Aグループは、体重、体脂肪、肥満度指数、および腕の中央部の周囲が5%減少し、糖化ヘモグロビンレベルが3.5%減少したことを示しました。

そして、この治療は忍容性が高く、副作用や有害事象はありませんでした。

したがって、ミールリプレイスメントとしての白サツマイモは、個人の体重減少を促進することができ、食品業界での商業的応用があると結論づけられています。

というところで、今回はここまで!
次回の記事では、「調理によって変化するもの・摂取タイミング別のおすすめ調理方法」についてお話させていただこうと思います。
では、また!

前回記事はこちらから→「代謝を促進”コエンザイムQ10”の恩恵!!その③
次回記事はこちらから→「僕の大好物”サツマイモ”を深ぼる!!その②

参考文献

  • 1) Sweet potato for type 2 diabetes mellitus-Cheow Peng Ooi(2013)
  • 2) The Potential of Sweetpotato as a Functional Food in Sub-Saharan Africa and Its Implications for Health: A ReviewーFlora C Amagloh(2021)
  • 3) Inclusion levels of sweet potato root meal in the diet of broilers I. Effect on performance, organ weights, and carcass quality-R C Beckford(2015)
  • 4) White Sweet Potato as Meal Replacement for Overweight White-Collar Workers: A Randomized Controlled Trial-Chun-Kuang Shih(2019)

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