こんにちはー!タニトです!
今回は、全粒粉についてお話させていただこうと思います。
皆さんはパンやお菓子やパスタなどを選ぶ際に、「小麦粉由来のものよりも全粒粉のほうが体にいいよ~」みたいなフレーズを耳にしたことはないでしょうか?
はたまたそういったことを人に伝えることはないでしょか?
でもこれって、よくよく考えてみると、
・なんで小麦粉よりも全粒粉のほうがヘルシーなの?
・どういった栄養学的なアドバンテージがあるの?
などを細かく理解されている方は、少数派なんじゃないかなと思います。
ですので、ここではこの2つの違いを理解するとともに、どういった場合は全粒粉の方が優れているのか、本当に小麦粉よりも全粒粉の方が健康的なのかというところの理解を深めていただければなと思います。
本題に入っていく前に、まずは前回ブログのクイズの答えから発表したいと思います。
正解は~~~~~~~
1番の“グリーン水素”でした。
燃えるときに排ガスや二酸化炭素(CO2)を出さないというのが水素の特徴ですが、グリーン水素はそれに加えて生産過程でさえもCO2が出ないため、脱炭素時代の新たなエネルギーとして期待されているそうです。
では早速、全粒粉について書いていこうと思います。
全粒粉と小麦粉の違い
まずは、よく間違えやすいところで、
・全粒粉と小麦粉がどういうふうに違うのか?
・本当に全粒粉って体にいいものなのか?
というところを深ぼっていきたいと思います。
結論を言ってしまうと、小麦粉というのは表皮と胚芽を取り除いた状態で細かく粉にしたもので、全粒粉というのは皮がついた状態でそのまま細かく粉にしたものです。
一つ例を挙げてご説明すると、皮がついた状態で炊くような玄米と、皮を取り外してクリーンにした状態で炊く白米ぐらいの違いがあるわけです。
全粒粉というのはビタミンやミネラルといった要素が豊富に含まれています。
小麦粉は皮を取り外して細かくしていくので、微量栄養素に関しては含有量が減ってしまうということになるわけです。
栄養価から見た全粒粉
では具体的に、
・どのくらいの栄養素の違いがあるのか?
・PFCではどのくらいの違いがあるのか?
というのを見ていきましょう。
まず全粒粉100g 当たりのカロリー、そしてマクロ要素です。
カロリーが328kcal タンパク質が12.8g 脂質が2.9g 炭水化物が68.2gです。
一方、小麦粉ですが100g 当たりで、
カロリーが368kcalタンパク質が8g 脂質が1.7g そして炭水化物が75.9gです。
ここから分かるように、タンパク質含有量に関しては全粒粉は小麦粉の約1.5倍程度含まれており、カロリーも少ないです。
ただ、脂質に関しては1g程度多くなっています。
また、小麦粉というのは皮が全く含まれていない状態ですので、当然炭水化物量ひいては糖質量というのは多くなってきます。
微量栄養素の比較に関しては、細かくて膨大な情報量になってしまいますので、分かりやすいところをいくつかピックアップしてお伝えします。
まず皆さんにお伝えしたいのが、食物繊維です。
全粒粉では100g当たりで11.2g、小麦粉は2.5gとなっています。
これに関しては4倍以上違いますので、食物繊維が不足していて腸内環境が悪い方であったり、血糖値が上昇しやすくそれが肥満の原因となっている方などは摂取する糖質を小麦粉から全粒粉に変えてあげるだけでも症状が改善する可能性は大いにあります。
次にビタミンに関してですが、これは全てにおいておおよそ2~4倍程度、全粒粉の方が多く含有されています。
そして、特筆すべきなのはなんといってもミネラルです。
●マグネシウムであれば全粒粉は小麦粉の約11倍
●リンであれば約4倍
●鉄であれば約5倍
●亜鉛であれば約10倍
これくらい多く含まれています。
ただ、ミネラルといっても全てが高いわけではなく、カルシウムのように全粒粉でも小麦粉でもそもそも麦に含まれるカルシウムの量自体が少ないみたいなものはどちらも変わりません。
というところで、今回はここまで!
次回の記事では、「小麦粉の種類・全粒粉と血糖値の関係性」についてお話させていただこうと思います。
では、また!
前回記事はこちらから→[いる?いらない?”水素水”の真実!!その②]
次回記事はこちらから→[意外と知らない小麦粉と”全粒粉”の違い!!その②]
参考文献
1)Whole grain consumption and risk of cardiovascular disease, cancer, and all cause and cause specific mortality: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective studies.Aune D, Keum N(2016)
2) Whole grain-rich diet reduces body weight and systemic low-grade inflammation without inducing major changes of the gut microbiome: a randomised cross-over trial.Roager HM(2019)
3) Whole-Grain Processing and Glycemic Control in Type 2 Diabetes: A Randomized Crossover Trial.Åberg S(2020)
4) Dietary Fibre from Whole Grains and Their Benefits on Metabolic Health.P NPV(2020)
5)Intake of whole grain foods and risk of type 2 diabetes: results from three prospective cohort studies.Hu Y(2020)
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