女性の味方“イソフラボン”の働きとは!? その②

栄養素

こんにちはー!タニトです!

前回に引き続き、イソフラボンについて書いていきたと思います。

今回は、「大豆イソフラボンアグリコンはどんな食品から摂れるのか・そもそもアグリコンとはなんなのか・最近注目されているエクオール」についてお話させていただきます。

では、早速いきましょう!

大豆イソフラボンアグリコンはどんな食品から摂れるの?

  • 大豆→140㎎/100g
  • 豆腐→20㎎/100g
  • 納豆→73.5㎎/100g
  • おから→10.5㎎/100g
  • 味噌→49.7㎎/100g

更年期かな?と思ったらこういったものを意識して摂るようにするといいかもしれません。

また、あまり馴染みはないですが、大豆以上に多くのイソフラボンを含むのがレッドクローバーであり、その含有量は乾燥重量で10〜25㎎/gとされています。

レッドクローバーを使った製品は、女性の更年期症状を軽減するためなどに、栄養補助食品にも使用されています。

アグリコンってなに?

イソフラボンには「配糖体(グルコシド)」と「アグリコン」という2つの形態があります。

配糖体というのはイソフラボンに糖がくっついた状態のものをいいます。

アグリコンは腸内細菌によって配糖体から糖が離れた状態のものをいいます。

糖がくっついている状態では体内に吸収できないので吸収させるためには糖を離す作業が必要になります。

アグリコンでは、その作業が必要ないため素早く大量に吸収することができるという特徴があります。

最近注目のエクオール

アグリコンはさらに3つに分類することができます。

化学式の構造の違いによってゲニステイン、ダイゼイン、グリシテインに分けられます。

これらの構造がエストロゲンに似ていることから、イソフラボン全体が女性ホルモンと同じような働きができるとも考えられています。

このアグリコンの中でもとりわけ注目を浴びているものがあります。

それがエクオールというものです。

このエクオールはダイゼインが腸内細菌によって代謝されたものになります。

このエクオールが特にエストロゲンと構造が似ているので、エストロゲンの受容体にくっついてエストロゲンの働きをするといわれています。

実際に、エクオールは閉経後の女性の火照りを改善させるという研究データもあります。

しかしながら、エクオールは産生できる人とできない人がいます。

これは、ダイゼインのエクオールへの代謝に関与する特定の腸内細菌を保有しているか、いないかの違いだと考えられています。

ちなみに、エクオールが体内で産生できる人の割合は日本人で50%くらい、欧米人では30%弱くらいだといわれています。

これは、日本人は昔から大豆をよく食べるという食習慣に関連があるとされています。

また、ダイゼインをエクオールに代謝する能力がある人でもその能力が長期的に保有できるのかが現在も議論されています。

多くの研究では、エクオール生産者はその能力を失うことはないことを示したので、エクオールを生産する能力は長期的に保有していられると考えられていました。

しかし、比較的最近、閉経後の女性350人を対象としたフランクらによる研究において、エクオール生産能力は5年間で最大35%低下することが観察されました。

しかし、この議論に関しては、まだまだ研究数が足りておらず、今後の大規模研究などの結果に期待されています。

また、ダイゼインのエクオールへの変換は、糖質の摂取量によって影響を受ける可能性があります。

糖質の摂取量の増加は、腸内細菌の活性を刺激し、エクオールの生産レベルを上昇させます。

逆にいえば、糖質の摂取量が低いと、エクオールの生産も低くなります。

エクオールが産生できる体なのかそうでないのを検査できるキッドもありますので、興味のある方は試してみてください。

というところで、今回はここまで!
次回の記事では、「エクオールを産生できない人はどうすればいいのか・リスクに関して」についてお話させていただこうと思います。
では、また!

前回記事はこちらから→女性の味方“イソフラボン”の働きとは!?その①
次回記事はこちらから→女性の味方“イソフラボン”の働きとは!?その③

参考文献

  • [1]Association between Soy Isoflavone Intake and Breast Cancer Risk for Pre- and Post-Menopausal Women: A Meta-Analysis of Epidemiological Studies.(2014)
  • [2]Equol Decreases Hot Flashes in Postmenopausal Women: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Clinical Trials(2019)
  • [3]Isoflavones.KřížováL、DadákováK、KašparovskáJ、KašparovskýT。(2019)
  • [4]Health Promotion Effects of Soy Isoflavones.Nakai S, Fujita M, Kamei Y.(2020)
  • [5]Scientific Evidence Supporting the Beneficial Effects of Isoflavones on Human Health.Gómez-Zorita S, González-Arceo M, Fernández-Quintela A, Eseberri I, Trepiana J, Portillo MP.(2020)

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